
昨今さまざまな業界で人材不足が叫ばれ、業務をアウトソーシング(外注)する企業も増えてきています。
不動産業界も例外ではありません。特に不動産業界は一人一人が抱える業務量が多くなりやすいため、業務の外注は現実的な手段です。ただし業務の量・種類が多い分、「何を外注するか」の見極めが成果を左右します。
外注すべき業務の優先順位と、成果につなげるポイントを解説します。
不動産業務の委託先は多様化している
近年、不動産業界ではさまざまなアウトソーシングサービスが登場しています。対応業務はサービスにより異なりますが、一例として以下のような業務の外注が可能です。
- 営業
- 一括査定サイト利用者へのテレアポ
- 物件の調査
- 物件の写真や動画の撮影
- 物件資料や間取り図、案内チラシなどの作成
- 物件情報の入力
- 内見の手配・対応
- IT重説
こうしたサービスをうまく活用すれば、自社のスタッフがコア業務に集中でき、効率よく売上を伸ばせるでしょう。
しかし、便利だからといってただただ業務を外注するだけでは自社のスタッフも育ちません。また各サービスは有料であるため、やみくもに外注先を増やすと経費ばかり増え、利益が増えないという事態に陥る可能性もあります。
アウトソーシングを検討する際は、まず自社で行う業務と外注する業務を見極めましょう。そして費用対効果が見込めるものや、スタッフの業務負荷軽減につながるものを優先的に外注すると良いでしょう。
アウトソーシングを検討すべき業務の優先順位
どの業務を外注するかは要検討ですが、おすすめの検討順は以下の通りです。
- 最優先:反響対応・追客業務
- 優先度高:物件資料や契約書、重説の作成
- 優先度中:物件の撮影
それぞれの理由について、詳しく解説します。
顧客が不動産会社を選ぶ基準から考える、外注すべき業務
不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)の調査によると、消費者が依頼する不動産会社を選ぶポイントは以下の通りとなっています。
| 問合せや訪問を行う際に不動産会社を選ぶ際に特に重視するポイント(単一回答) | |||
| 順位/調査年 | 2025年(n=144) | 2024年(n=319) | 2023年(n=148) |
| 第1位 | 写真の点数が多い(40.3%) | 写真の点数が多い(39.8%) | 写真の点数が多い(33.8%) |
| 第2位 | 不動産会社に対する口コミ情報(9.7%) | 他にもたくさんの物件を掲載している(8.2%) | 店舗がアクセスしやすい場所にある(10.5%) |
| 第3位 | 他にもたくさんの物件を掲載している(7.6%) | 不動産会社に対する口コミ情報(9.7%) | 他にもたくさんの物件を掲載している(9.0%) |
(出典:不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)「不動産情報サイト利用者意識アンケート」調査結果」)
加えて同調査では、不動産会社に求めるものとして「親切・丁寧な対応」「正確な物件情報」も上位に挙がっていました。この結果から逆算すると、外注すべき業務も見えてきます。
- 写真の充実→撮影業務の外注
- 丁寧な対応→自社対応が理想だが、初動の反響対応は外注でカバー可能
- 正確な情報→資料・書類作成の外注で営業の負担を減らし、ミスを防ぐ
自社の評判に直結する接客や説明は自社スタッフで行いつつ、それを支える業務を外注で補っていくのが現実的な戦略でしょう。
最優先:反響対応・追客業務
業務の外注を真っ先に検討したいのは、営業の反響対応や追客業務です。調査では重視するポイントの上位には表れていないものの、やはりまず顧客を獲得しないことには、以降の対応にもつながらないためです。
不動産業界では、「反響受信から5分以内の初動が成約率を左右する」と言われています。特に売買仲介の場合は一括査定サイトの利用が一般的になったこともあり、いかに他社より早く顧客に連絡できるかが勝負になると言っても過言ではありません。
また、昨今は住まい探しを始めてから契約に至るまでの期間も延びつつあります。同じくRSCの調査によると、契約までに賃貸・売買ともに1~3カ月検討する人の割合が多いという結果が出ていました。つまり初回の問い合わせで即決する顧客は少なく、長期的なフォローが成約の鍵を握ると考えられます。

しかし営業マンが反響対応・追客業務を行っている場合、契約や案内業務に追われているとどうしても追客が後回しになりがちです。反響対応・追客業務をアウトソーシングすることで、繁忙期や土日・祝日、休日などでも即座に問い合わせに対応できる体制を築き、機会損失を防ぎやすくなるでしょう。
問い合わせに対する初期対応の重要性は、以下の記事でも詳しく紹介しています。
優先度高:物件資料や契約書、重説の作成
物件を紹介する資料や契約書、重説の作成もアウトソーシングを推奨します。
こうした書類の作成は、経験者でも時間がかかる煩雑な業務です。外注先にもある程度の専門知識が求められるものの、外注することで営業担当者の負担を大幅に軽減できます。特に重説や契約書は、作成に数時間かかることも珍しくありません。この時間を営業活動に充てられれば、成約数の増加に期待できます。
ただし、ミスがあれば責任問題に発展する可能性もあるため、外注先は慎重に選定する必要があるでしょう。
優先度中:物件の撮影
自社で扱う物件の写真・ルームツアー動画の撮影なども、外注に向いています。撮影をするためには時間と費用をかけて現地に赴く必要があります。一方で不動産に関する専門知識がそれほど必要なく、ある程度コツをつかめば誰でも対応しやすい業務でもあります。
昨今の不動産業界における写真の重要性は先に述べた通りで、この傾向は今後も強まっていくことが予想されます。早めに外注先を確保しておくことで、繁忙期であっても安定した物件情報の更新ができるでしょう。
ただし、「どのような写真が顧客に好まれるのか」や撮り方のポイントは、ある程度固めておくことを推奨します。
アウトソーシングで成果を出すための3つのポイント
外注先は自社のスタッフではないため、任せっぱなしでは期待した成果が得られないこともあります。以下のポイントを意識することで、外注の効果を最大化しやすくなるでしょう。
- 不動産業界に精通したサービスを選ぶ
- 「丸投げ」ではなく連携体制を構築する
- 成果指標を明確にする
1.不動産業界に精通したサービスを選ぶ
最も重要なことは、不動産業界経験者が在籍しているサービスを選ぶことです。業界特有の事情を理解している外注先を選ぶことで、成果につながりやすくなるためです。
近年、個人に業務を依頼できるクラウドソーシングサービスや、幅広い業界で利用できるオンライン事務サービスも多数登場しています。しかしそうしたサービスに、不動産業界経験者が在籍しているとは限りません。
加えて不動産関連の業務は、経験者だからこそ知ることも多いものです。たとえば追客のトークひとつとっても、顧客の検討フェーズに応じた適切な対応が求められます。一括査定サイト経由の反響と、自社サイトからの問い合わせでは顧客の温度感も異なります。
2.「丸投げ」ではなく連携体制を構築する
アウトソーシングしたからといって、外注先にすべてを任せきりにするのは危険です。「どの情報をどのタイミングで共有するか」「アポが取れたらどう引き継ぐか」などのルールは、事前に決めておきましょう。
特に追客代行の場合、顧客の温度感や過去のやり取りを営業担当者に正確に伝える仕組みがないと、せっかくのアポイントが無駄になりかねません。定期的な情報共有の場を設けるのも効果的です。
3.成果指標を明確にする
外注の効果を正しく測るには、KPIの設定が欠かせません。追客代行であれば「接続率」「アポ獲得率」「アポからの成約率」などが代表的な指標です。
外注先と目標数値を共有し、定期的に達成状況を確認することでさらに大きな成果につながるかもしれません。「なんとなく楽になった」ではなく、数字で効果を検証する姿勢が重要です。
追客代行サービス「プロアポアシスタント」の活用で反響を成果につなげる

ここまで解説してきたように、反響対応・追客業務は外注効果が出やすい領域です。「まずは追客から外注を始めたい」「でも不動産に詳しい外注先が見つからない」という方には、「プロアポアシスタント」の利用がおすすめです。
プロアポアシスタントは、BtoB新規事業に特化したセールス&マーケティングソリューションカンパニーである弊社プロセルトラクションが展開する、不動産売買・賃貸・注文住宅会社様向けの業務効率化サービスです。
不動産業界に精通し、ビジネス経験豊富なスタッフを中心に追客架電や追客メール配信を代行。さらに以下のような業務もまとめてご依頼いただけます。
- 各種ポータルサイトへの物件情報の入稿・更新
- 査定書や各種資料作成
- DMやチラシ作成
- 募集図面作成
独自の体制により、低コストでのサービス提供を可能としているのも強みです。プロアポアシスタントの詳細は、以下よりご覧ください。
プロアポアシスタントを利用した企業の事例
プロアポアシスタントは、中小企業から大手企業まで全国多数の不動産会社様にご利用いただいています。その中から、事例を1つ紹介します。
不動産売買・賃貸仲介を行っている株式会社センターリード様(東京都江東区)はもともと、集客のために一括査定サイトを利用していました。しかし、思うように集客できず、リード獲得にも課題を感じていたといいます。
そこで不動産事務代行サービス「プロアポアシスタント」を導入。不動産事務をプロセルトラクションに一任することで、業務の効率化と問合せ数増加を実現しました。
不動産業務のアウトソーシングで生産性をアップさせよう
人材不足が続く不動産業界において、業務のアウトソーシングは「コスト」ではなく「営業生産性を高めるための投資」と捉えるべきでしょう。特に反響対応・追客業務は、外注による効果が見えやすい領域です。
まずは自社の業務を棚卸しし、「営業がやるべき仕事」と「外注できる仕事」を切り分けることから始めてみてください。優先度の高い業務から段階的に外注を取り入れることで、限られた人員でも成果を最大化できる体制が整っていくはずです。

